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梅雨の時期は要注意!畳にカビが生える原因と対策まとめ

梅雨の時期、当店のある柏市でも湿度の高い日が続きます。
「畳の表面がベタつく」「白いホコリのようなものが付いている」といったお問い合わせが、増えてくる季節です。

畳は日本の気候に合った素晴らしい床材ですが、高温多湿な環境ではカビが生えやすくなることがあります。
特に梅雨時期〜夏場にかけては、畳のカビ対策がとても大切です。

今回は柏市をはじめとした地域の皆さまに向けて
畳にカビが生える理由、予防策、万が一カビが生えてしまった時の対処法まで、わかりやすくご紹介いたします。

畳はカビるもの? 意外と知らない畳の特性

畳は「カビるものなの?」と驚かれる方もいらっしゃいますが、
実は畳の素材はカビにとってとても好ましい環境になりやすいのです。
畳の表面には「い草(いぐさ)」という天然素材が使われています。
このい草は湿気を吸収したり放出したりする調湿作用があります。 そのため夏は涼しく冬は暖かく感じられる、日本の気候にぴったりの素材です。
しかしい草は天然素材であるため湿度や温度、栄養条件がそろうとカビが繁殖しやすくなります。
特に、新しい畳(新畳・表替えしたて)は湿気を吸いやすく、カビが生えやすい傾向にあるのです。

なぜ畳にカビが生えるのか?4つの主な原因

畳にカビが生えるにはいくつかの条件が関係しています。
その主な原因は以下の4つです。

1・高い湿度(70%以上)

カビの繁殖にもっとも大きく関わるのが「湿度」です。
梅雨の季節や、風通しが悪い部屋では湿度が高くなりやすく、畳が湿気をたっぷり含んでしまいます。
湿度が70%を超えると、カビの繁殖が一気に活発になります。

2・高温(20〜30℃)

カビは「暑くて湿気が多い環境」が大好きです。
梅雨〜真夏の時期の室内は、カビにとって最適な環境。
さらに、人の出入りが少ない和室や、閉めきった部屋は熱がこもりやすく、温度・湿度ともに高まりやすいのです。

3・栄養分(ホコリ・皮脂・い草の糖分)

い草には天然の糖分が含まれており、これがカビのエサになります。
また、畳の上で寝転んだり、素足で歩いたりすることで皮脂や汗が染み込むと、それもカビの栄養になります。
ホコリなどの汚れも、放っておくとカビの温床になります。

4・換気不足・空気の滞留

換気が不十分だと、湿気がこもり、部屋の隅や畳の下が「空気が動かない状態」になりがちです。
空気の流れがない場所では、温度・湿度が安定して高まり、カビが発生しやすくなります。

畳にカビを生やさないための予防策

では、カビを防ぐためにはどうすればよいのでしょうか?
以下に「ご家庭でできる」具体的な対策をまとめました。

こまめな換気と除湿

毎日窓を開ける習慣をつけましょう。
特に湿気がたまりやすい朝晩は10〜15分程度の換気が有効です。
除湿機やエアコンの除湿運転も併用するとより効果的です。

畳に風を当てる

扇風機を床に向けて回すことで、畳の表面に風が通り、湿気が溜まりにくくなります。
畳の上に敷物(カーペットや布団)を置く場合は、定期的にめくって風を通すことが大切です。

家具の下にも空気を通す

畳の上に家具を直接置くと、湿気がたまりやすいです。
すのこやインシュレーターを使って、畳と家具の間に隙間をつくりましょう。

畳表を乾拭きする

週に1〜2回、乾いた雑巾や布で畳を拭くことで、汗やホコリを取り除きましょう。
雑巾は強く押し付けず、い草の目に沿って優しく拭くのがポイントです。

畳の除湿剤や炭を使う

押し入れ用の除湿剤を畳の近くに置いたり、竹炭や備長炭を置いて湿気を吸わせるのもおすすめです。

それでもカビてしまったら…対処法と注意点

「気をつけていたけれど、カビが生えてしまった」という場合も慌てずに。
次の手順で対処してみてください。

1.まずは乾燥させる

・カビを取る前に、部屋の換気を十分に行い、畳を乾燥させます。
・エアコンの除湿や扇風機を使ってもOKです。

2.乾いた布で優しく拭き取る

・乾いた雑巾やタオルで、い草の目に沿ってカビを優しく払うように拭き取ります。
・強くこすると畳が傷むので注意しましょう。

3・アルコール除菌

・消毒用エタノール(70〜80%)をスプレーし、しばらく置いてから拭き取ると殺菌効果があります。
・その際も、い草の目に沿ってやさしく拭き取りましょう。
・畳が湿ってしまったら、すぐに乾かしてください。

4・カビが広がっている・取れない場合は専門業者へ

・カビが深く根を張ってしまった場合や、広範囲に及ぶ場合は、無理に自己処理せず、畳店や清掃業者に相談しましょう。
・場合によっては「表替え」や「新畳」への交換が必要なこともあります。

まとめ:梅雨・夏こそ、畳の健康管理を

畳は日本の気候風土に合った、素晴らしい床材です。
しかし天然素材であるがゆえに、湿気やカビには敏感です。

特に梅雨の季節や夏場は、カビのリスクが高まります。
日ごろから「換気・除湿・乾拭き」を意識し、畳に優しい暮らしを心がけましょう。

そして、万が一カビが生えてしまった場合も、
あわてずに落ち着いて対処し、必要があれば専門家に相談してください。

畳に関するお悩みやご相談は、当店・成島畳店までお気軽にどうぞ。
畳替え・表替え・カビ対策のアドバイスなど、専門知識を持った職人が丁寧に対応いたします。