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【訪問記】母校・茨城県畳職業訓練校へ。畳工芸美術館で再確認した“畳の深み”

先日、久しぶりに茨城県畳職業訓練校(高萩市)へ行ってきました。
卒業してから時間が経ちましたが、校舎を見た瞬間、不思議と胸の奥が熱くなる感覚がありました。

「ああ、ここが自分の原点なんだな」と。

そして今回の目的はもうひとつ。
校舎の隣にある 畳工芸美術館にも足を運んできました。

畳を学んだ場所、畳の文化が残る場所。
その空気を改めて体で感じる一日でした。

■ 訓練校で思い出す、あの指先の緊張感

校内に入ると、当時と変わらぬ香りがします。

い草、藁、麻、道具の木の匂い。
畳屋の現場を経験した今だからこそ、その香りがどれだけ贅沢なものか分かります。

作業場を見ると、当時の記憶が蘇りました。
• 初めて縁を縫った日
• 糸が切れてやり直した日
• 先生に「こんな仕上がりじゃだめだ」と言われた日

今では笑い話ですが、当時は必死でした。

■ 先生との再会。現場では聞けない話

校長先生や講師の方とも久しぶりにお会いできました。

畳の現場に出ると、効率、コスト、納期…現実が重くのしかかります。
でも先生の言葉はいつも変わらずこう言います。

「どんな時でも手を抜くな。」

そして続けて、

「お客様が喜んでくれることを有難く思え。」

現場でスピードや精度を追うほど、忘れがちな視点でした。
胸に響きます。

■ 畳工芸美術館へ。畳の枠を超えた世界。

訓練校の隣には、畳工芸美術館があります。
正直、初めて見た時より今のほうが、その価値が分かる気がします。

展示されているのは、ただの畳ではありません。
• 細工で模様を描いた工芸畳
• 畳縁を使った装飾文化
• 神事・儀礼用の伝統畳
• デザイン畳の芸術作品

畳が「床材」ではなく、表現物・文化・技術の結晶であることが伝わります。

■ 学んだのは技術だけじゃなかった

改めて気づいたことがあります。

訓練校で学んだのは——
• 技術
• 道具の扱い
• 納まり
• 素材の性質

だけではありません。

「畳に対する姿勢」です。

✔ 誤魔化さない
✔ 見えないところにこそ手を入れる
✔ 使う人の暮らしを想像する

それは今でも、自分の仕事の土台になっています。

■ 最後に:原点に触れると仕事が変わる

今回訪れて思いました。

仕事をしていると、いつの間にか慣れや効率だけを追いかけてしまうことがあります。
でも、原点には迷ったとき戻る答えがある。

訓練校も、工芸美術館も、
「畳は文化だ」という言葉を改めて形で見せてくれました。

また折を見て訪ねたい場所です。

📍茨城県畳職業訓練校・畳工芸美術館(茨城県高萩市)